趣味の陶芸




趣味の陶芸
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陶芸は私の趣味の一つですが、これも趣味暦の長い、おそらく一生続けるであろう趣味の一つです。

出会いは学生時代に遡りますが、当時工業デザインを専攻していたデザイン科の学生だった時に、授業の一環の中で陶芸を経験する機会がありました。

最初から轆轤を回す経験をしたのですが、その時私は不思議な気持ちになりました。

轆轤に座って手で土をこねていると、無性に嬉しかったのです。

手が懐かしいものに再会したような、そんな気持ちでした。

もし前世があったとしたら、私はきっとこの陶芸をやっていたのです。

気持ちよりも先に手が喜んで、夢中で轆轤に向かっていました。

授業は90分だったのですが、それでは物足りなくて、その日の放課後に教授に許可も得ないで勝手に創作室へ入ってまた轆轤へ向かいました。

日も暮れて時間も遅くなると、さすがに教授がやってきました。

お前何をしているんだ!と怒られそうでしたが、気配を察したのか怒られはしませんでした。

一言「そんな小さなものを作らずに大きなものを作れ、そうしないと良いものは作れないし上手くならないぞ」とアドバイスをされて、そのまま教授は創作室を出て行きました。

そんな事があって私はすっかり陶芸にはまってしまったのですが、更に続きがあります。

その教授がゼミで陶芸を開催してくれて、私は勿論一番に参加させてもらいました。

その頃日本六古窯を訪ねる中で、教授は常滑へ連れて行ってくれました。

そして今は人間国宝の「山田常山」のアトリエへ連れて行ってくれました。

ここで私の急須人生とつながるのですが、山田常山の急須を見せて頂き、私はその美しさに虜になってしまいました。

急須という日常雑器でありながら、道具をここまで美しく機能的に造形するその技術とセンスに驚きを隠せませんでした。

いつかこの山田常山の作るような急須を自分で作ってやる、ぜひ作りたいと心に誓いました。

現在私は中国茶と中国茶器の専門店 「恒福茶具」というネット通販のサイトを運営していますが、主に中国茶器の代表である宜興紫砂壺をご紹介しています。

つまり陶芸から急須にはまって、ついに宜興紫砂壺へ行き着いた、そういう次第なのです。

常滑の朱泥急須は宜興の職人がもたらした焼き物ですし、お茶を淹れる為の急須を極めると「宜興紫砂壺」へ辿り着きます。

「宜興紫砂壺」は轆轤を使わない「タタラ作り」による成形方法なのですが、轆轤を使わずにこの「宜興紫砂壺」を作る技術は信じられないような技術です。

残念ながら自分は轆轤を使用する成形の方が好きなので自分で「宜興紫砂壺」を作ろうとは思いませんが、仮に作ろうと思うと相当な修行を積まないとまともな作品は作れません。

現在も私は陶芸の趣味は続けていますが、作る作品はやはり急須です。

作陶暦もそれなりに長いので、技術的には陶芸教室の先生レベルはすでに超えています。

それでも今のレベルでは、まだまだ山田常山には追いつく事は出来ません。

いつしか山田常山を追い越したいと思っていますが、今の人生の中では難しいかもしれません。

そういう自分に、言い訳をこのようにしています。

手が思い出したように前世があったとしたら私は陶芸をやっていた訳ですから、来世もきっと陶芸をやるであろう事は間違いありません。

来世には職業の選択を間違えずに陶芸家になり、その時は山田常山を越えてやると、そんな言い訳をしているのです。

 



   




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カレンダ
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